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武田薬品はコロナ惨禍の救世主になれるか

武田薬品工業は3月4日、新型コロナウイルスの治療薬を開発すると発表した。
臨床実験を経て、最短9ヶ月での実用化を目指すという。

高免疫グロブリンを抗ウイルス薬に


武田薬品によると、高免疫グロブリンは、重い急性ウイルス性呼吸器感染症の治療薬として有効性が認められている。
免疫グロブリンはもともと、血液や体液中にもある抗体だ。これが、新型コロナウイルス(COVID-19)治療の選択肢となる可能性がある。

武田薬品は75年以上にわたり、血液由来の医薬品開発を続けており、「抗SARS-CoV-2ポリクローナル高免疫グロブリン」という抗コロナ薬開発を目指という。

開発が成功すれば、投与された患者の免疫力が高めることができる。
武田薬品COVID-19対策チームの共同代表者、ラジーブ・ヴェンカイヤは「新型コロナウイルスの脅威に対処するため、あらゆる対応をとる」とコメントした。

コロナ影響で株価下落

武田薬品も、新型コロナで影響を受けた企業の一つだ。

コロナの世界的な感染が問題になってから株価は徐々に下落し、ピーク時だった2月7日から一時は35%以上落ちた。
治療薬開発に取り組むと発表した4日は伸びたが、世界的な株価の下落にも影響を受け、3月18日の終値は2900円に。

3千円を下回るのは、少なくとも5年以上ぶりのことだ。

だが近日は、新型コロナの治療薬やワクチン開発への期待から伸びに転じている。

M&A効果が試されるとき

武田薬品は昨年、新製品開発に力を入れようと、アイルランドの製薬大手シャイヤーを6兆9000億円で買収した。
日本企業のM&Aとしては史上最高額だった。

武田薬品とシャイヤーの売上合計は3兆4000億円に達し、世界第9位の製薬企業となった。

シャイヤーは血液製剤分野で強みを持つ。高免疫グロブリンの開発では、無くてはならない存在だ。
新薬開発が順調に進めば、巨額の買収に見合うペイを回収できる可能性が高い。

ジョンソン・エンド・ジョンソンが来年ワクチン提供


製薬大手の米ジョンソン・エンド・ジョンソンは、新型コロナ予防のためのワクチンを2021年にも始めると発表した。
臨床治験を9月までに開始し、大量供給の準備をしている。

新型コロナの鎮圧に製薬各社が奔走している。

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