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取得価格は1千円 破格M&Aのワケ

M&Aの価格が1千円――と聞けば、「安すぎる」あるいは「桁を間違えてないか」と思う人もいるのではないだろうか。M&Aの世界ではそんなことが起こりうる。

パートナーエージェントの買収

婚活支援を手掛けるパートナーエージェントは3月17日、結婚式の二次会、1.5次会開催プロデュースのpmaを買収すると発表した。取得価額は1000円だった。

なぜ1千円なのか

買収したパートナーエージェントの「お知らせ」によると、取得したpmaの取得株数は1000株(全株式)。1株1円だった。その理由は以下の通りだ。

「2020 年2月 29 日時点で、純資産△39 百万円、総資産 656 百万円であること等を勘案し(た)」

pmaの純資産はマイナス3900万円で債務超過状態だった。債務超過にある企業に対して増資をしようとする投資家はあまりいない。こんなとき、株式が1株1円で買うことができることがある。

pmaは半年で1100件の二次会をプロデュース

pmaは、挙式披露宴後の二次会プロデュース大手のオーセモーション・プロダクツの会社分割で2019年9月に新設した会社。同社から、東京都、神奈川県の事業を承継。設立から半年で1100件の二次会プロデュースを手掛けた。

一方、パートナーエージェントはこれまで、挙式披露宴後の二次会幹事を代行する「2次会くん」で成約件数を増やしてきた。pmaを吸収することで、二次会領域をさらに拡大するねらいだ。

二次会市場は縮小傾向

リクルートが発行する結婚情報誌ゼクシィの「結婚トレンド調査」によると、2019年に二次会に「行った」と答えた人の割合は35.6%と、「行かなかった」の63.9%を上回る。前年減は少なくとも2013年から続いている。

さらに、首都圏で「行った」という人は35.6%で、全国の44%(推計値)よりも低く、地域別では最低だ。東京・神奈川で二次会を展開してきたpmaが厳しい戦いを強いられてきたことを裏付けるデータだ。

一方、地域別で「行った」という人が最も多かったのは「青森・秋田・岩手」の74.1%だった。

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