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五輪延期で一時隔離所に?「高級選手村」HARUMI FLAG

東京五輪の1年延期が決まった。五輪延期は、戦争以外が原因では初めてだ。

宿泊、飲食、観光や広告といったビジネスに影響があるのは必至。
中でも注目されているのが、選手村として使われる予定の「晴海フラッグ」のゆくえだ。

HURUMI FLAG とは

HURUMI FLAG(晴海フラッグ)は、銀座駅から直線距離で約2.5キロ、東京駅から同約3.3キロの、東京都中央区晴海5丁目にある。
東京五輪で選手村として使われた後、4145戸が分譲される。

最寄りは、都営大江戸線の勝どき駅。都心の立地と、東京湾の眺望が売りの高層マンションだ。

約18ヘクタールの敷地を三つの分譲街区にわける。敷地内には商業施設、公園、中央区立の小中学校も新設する。
三井不動産三菱地所野村不動産住友不動産など、日本の名だたるデベロッパーが参加する、東京五輪関連の一大事業だ。

すでに2220組の申し込み

現在の予定では、選手が使った家具などを2020年中に運びだし、21年に内装取り外しなどのリノベーション。
その後デベロッパーが工事を始める予定だ。

三井不動産などによると、今年1月時点で累計940戸の供給に対し2220組の申し込みがすでにあった。940戸は「首都圏最多供給」という。

入居延期にはリスクも

当初は「2023年3月下旬」が一般の入居開始時期だったが、現状では少なくとも1年以上ずれこむため、入居ができるのはいまから「4年後」ということになる。
入居が遅れればリスクも増える。

住宅購入のためのローン金利は、日銀の低金利政策のおかげで長短共に低い水準にあるが、今後は国内外の景気後退のあおりを受けてどう動くか分からない。
金利が上がればもちろん返済額は増える。

不動産投資の対象としても、不安が増す。

日本不動産研究所が不動産投資家132社に対して実施した調査によると、ワンルームやファミリータイプのマンション市況について、「現在の状態が2020年まで続くだろう」と答えた投資家は46.8%だった。

一方、「2023年以降も続くだろう」としたのは11.4%だった。こうしたデータから、2024年には市況が落ち込み、価値が下がる可能性がある。

五輪延期による損害補填の議論はまだ、具体的に出てきていないが、規模が大きいだけに影響も大きい。
将来的には、デベロッパー各社の業績にも影響が及びそうだ。

小池知事 コロナ患者の「一時滞在施設に」

東京都の小池百合子知事は晴海フラッグについて、新型コロナウイルスに感染した軽症患者を一時的に滞在させる施設として活用する案を示した。
今後、大会組織委員会とも協議して活用方法を決めることになるが、当初の「高級」イメージが陰るのは必至だ。

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